2016年11月9日水曜日

11月9日、アメリカ大統領選挙

今からちょうど27年前の1989119日。ベルリンの壁が崩壊しました。その様子をテレビで観ていた私は、衝撃に打ち震えました。一枚の岩盤のように強固に思えた「世界」の脆さを目の当たりにしたからです。





社会主義が資本主義の前に屈する。世界の枠組みも崩れ去った瞬間でした。ベルリンの壁崩壊は「東欧革命」の象徴的として、歴史にその名を刻みました。





奇しくも、ベルリンの壁崩壊と同じ119日、第45代アメリカ合衆国大統領にドナルド・トランプ氏が決定しました。





仮に30年前なら、トランプ氏はトリックスターで終わったでしょう。共和党の候補者にすら選ばれることはなかったに違いありません。当時の人々はトランプの発言に眉をひそめ、金持ちの道楽としてジョークの対象で終わっていたと思います。





しかし、グローバル化による経済格差が進み、資本主義が一部の富裕層のためにシステムに変わり、中産階級は仕事を奪われました。それまでは黒人に集中していた貧困が白人の中産階級まで根を生やしたしのです。





過激で下品な発言にも目をつぶり、過半数の人々がトランプ氏に投票しました。それほどアメリカは追いつめられていました。





エスタブリッシュメントと呼ばれる「既得権益を享受する支配階級」だけが得をするシステムを壊して欲しい。アメリカ人が望んだのは「変化」ではなく、「破壊」のようにも思えます。





彼らが頼ったのはドナルド・トランプという人間ではなく、「既存の政治とは正反対にいて、既存のシステムを壊し、古き良きアメリカを取り戻してくれそうな人物」でした。





人種、宗教、国家。これまで世界を分断してきたものに、経済格差が加わりました。富裕層と貧困層の分断がこの選挙ではっきりしました。





日本にも同じ構造が見られます。いつの日か、既得権益を享受しない若い世代が同じような「破壊」を起こすことなるでしょう。行き過ぎた資本主義とグローバリズムによって生み出された格差という分断は、さまざまな形で世界を揺るがします。





#92016.11.9







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